犬の飼い方マニュアル

わんちゃんを飼うきっかけは、なんとなくその場の雰囲気に流されている場合が多いようです。子どもにせがまれたからとか、かわいいものがほしかったからとか、ペットショップで衝動買いをしてしまったからなどです。
どんな犬種でも子犬はとてもかわいく、見るとつい欲しくなるでしょう。しかしその前にまずどんな成犬になるかを知ることが重要です。思っていたより大きくなってしまったりして飼いきれないとか、しつけがうまくできないために、手におえなくなるなど、困ったことになってしまうかもしれません。

・わんちゃんは飼い主さんを選べない
子犬のときにはちやほやしていたのに、成犬になると大きすぎて扱いに困るとか、性格が悪いといって犬を投げ出してしまう飼い主がいます。そのほとんどの場合、いけないのは人間の側で、犠牲となり悲惨な目に会わされる犬は本当に気の毒です。
犬の一生は10年から、15年くらいです。かならずその間は面倒を見ると決心がついてから、飼うようにしたいものです。

わんちゃんを飼うことを決めたら、まずわんちゃんとどういう暮らしをしたいかを考えましょう。番犬にしたいのか、愛玩具が欲しいのかなど、目的をしっかり持つことが大切です。

・大型犬を飼うのは大変
また、大きな犬は苦手だけれど小型犬ならいいとか、逆にできるだけ大きいほうがいいとか、好みも大事ですが、現在の住宅事情では大型犬はスペース的に無理なこともあるでしょう。
大型犬を飼う場合は、ストレスを溜めないようにきちんと十分な運動をさせる必要があります。引く力もかなり強く、体力の弱い人が散歩させる場合もあるので気をつけねばなりません。ですから、老人や女性、子どもに散歩の役割分担がいく家庭に大型犬はあまりあまり向いていないように思えます。

・犬種、性別を決める
犬種により、性格はさまざまです。
陽気で活発なタイプ、おとなしくて飼い主に忠実なタイプ、警戒心が強く、よく吠えて番犬にむくタイプなど特徴があります。そのようなことも考慮に入れて選びましょう。
一般に、オスはメスに比べてやんちゃで活発な性格です。一方、メスは穏やかな性格ですが、発情時の出血の始末に少し手間がかかります。室内で飼う場合、じゅうたんなどを汚すかもしれません。また、屋外で飼育していても、時として発情の匂いに釣られてオスが入ってくることもありますので、その期間は屋内に入れておくなどの配慮が必要です。子犬を産ませたいという希望がないなら、避妊手術を行えば、そのようなわずらわしさからは解放されます。

犬を手に入れるには、さまざまな方法がありますが、血統にこだわないのならば、保健所(動物保護センター)で譲ってもらうのもよい方法でしょう。人間のわがままで捨てられら犬の命を助けることにもなりますので、オススメしたい方法です。
センターは地域によって呼び名が異なりますので、保健所へ問い合わせてください。また、そのほかの方法と選ぶポイントを下記で紹介しますので参考にしてください。

・ペットショップ
店内が清潔であることはもちろん、購入後のアフターケアがしっかりしてしていて、買った後も相談に応じてくれるところがよいでしょう。また、めずらしい犬種の場合、相談すれば直輸入してくれる場合もあります。

・ブリーダー
愛犬雑誌などに紹介されていますので、問い合わせてみましょう。母犬のようすが見られるので、子犬の成長後の姿(性格や大きさなど)を想像することができ、参考になります。
その他、知り合いや、近所の口コミで探したり、地方自治体の広報などの「譲りますコーナー」の子犬の引き取り先を募集する記事で探す方法もあります。

先にも述べたとおり、犬によって性格はさまざまです。ペットショップでたくさんの犬を観察すれば、他の犬を押し退けて人に触ってもらおうとする犬、我慢せずといった風に奥で寝ている犬、神経質な犬、怒りっぽい犬など犬の性格が見えてきます。どの犬を選んだらよいのかも自ずからわかってくろでしょう。

・じっくり見てから選ぼう
また、いくら性格が良くても、体が弱い犬は困ります。下痢気味の子犬などは避け、健康な子犬を選びましょう。
じっくりと観察し、実際にだっこしてさわってみたりして、納得のいくお犬を選ぶようにしましょう。

・全体
しっかりとした骨格をしているか(くる病の犬は足の曲がりが強い)

・目
きらきらとしていて、濁りや目ヤニなどがない

・耳
臭っていたり、耳の中が黒く汚れたりしていない

・毛
毛艶はよいか

・口内
歯茎の色が白や黄色だったり、臭いがしていないか

・鼻
黒くつやつやと湿っているか(ただし、寝ているときは乾いている)。鼻水はないか。

・肛門
便がまわりについて汚れていないか